災害時の懐中電灯をもっと明るく!警視庁災害対策課の投稿で話題の“あかりのライフハック”を試してみた
地震や台風などの災害時に起こりやすい停電。最近では、カラスやコウモリなど鳥獣被害による停電も増えています。そのほか送電トラブルによる停電などを含めると、じつは全国のどこかで毎日のように停電は発生しているんです。懐中電灯の常備は基本ですが、家庭用の懐中電灯をもっと活用したいとき、またうっかり電池が切れてしまったときのため、さまざまなライフハックを知っておくといざというときに役立ちます。
今回は、X(エックス)で100万人以上のフォロワーをもつ警視庁警備部災害対策課のポストから、「役に立った!」と特に話題になったものを実際に試してみました。
どこの家庭にもひとつはありそうなもので実験してみます。左から、一般的な懐中電灯、キャンプや夜間の散歩にも使える小型ライト、ライブ会場で購入したペンライトです。停電に備え、懐中電灯にはあらかじめ蓄光テープを貼っておくと安心。暗闇でもテープが光るので、どこにあるか一目でわかります。
そもそも懐中電灯は、狙った場所をピンポイントで照らすもの。しかし停電時には、なるべく部屋全体を照らし出す使い方を知っておくと便利です。自立する懐中電灯の場合は、家族が集まるリビングのテーブルに立てておくとよいでしょう。自立しないタイプは、ペットボトルの空き容器が役立ちます。
まずは2Lサイズのペットボトルを、懐中電灯の長さよりやや長めにカットしましょう。
切ったペットボトルに懐中電灯を入れ、テーブルに置いてみました。「無いよりはマシ……!」といった程度の明るさです。
この上に、水の入った2Lのペットボトルを置いてみます。
光が水に反射し、さきほどよりも広い範囲が明るくなりました! やや暗めではありますが、文字の読み書きも可能。食事程度ならじゅうぶんな明るさです。ペットボトルを2本用意するのが難しい場合は……。
レジ袋でも似たような効果が!パワーの弱い懐中電灯でも、ランタンのように明るくなります。透明の袋よりも、白っぽい袋のほうがさらに明るさを感じられました。
小型ライトの場合は、自宅にあるグラスを活用しましょう。
グラスに入れただけでは、さほど明るさは感じられませんが……。
コップの上に、水を入れた500mlのペットボトルを置いた様子です。光が水に反射し、小型ライトでもじゅうぶんに明るさが広がりました。
懐中電灯がない場合、または電池が切れてしまっているときも慌てないで。ライブ会場で購入したペンライトと、グラスを活用してみましょう。
光量が弱いため、ただテーブルに置いただけだとほとんど頼りになりませんが……。
グラスに入れると、光がガラスに反射して広がりました。高さのあるグラスに入れると、より効果がアップしました。
あかりになるものがないときは……意外な食品をキャンドル代わりに
ツナ缶をキャンドルにしてしまう大胆なライフハック。オイルが燃料となるため、水煮ではなく油漬けの缶詰をストックしておきましょう。
準備するものはツナ缶、缶きり(代用として千枚通しでも可)、ティッシュの3つだけ!
まずは、缶の中央に缶切りで穴を空けます。少し苦戦しましたが、2分以内で穴が空きました。プルトップを開けてしまうと、火をつける部分の「芯」がうまく立たないので注意。缶切りが無い場合は千枚通しで代用可能です。
ティッシュを半分に割いてこよりを作り、つまようじなどを使って穴の中に押し込んでいきます。
こよりがオイルを吸って湿った状態となるまで少し待ってから、火をつけましょう。
じゅうぶんにオイルを吸っていたため、すぐに火がつきました!照明を消した状態でも意外と明るく、キャンドルとしてじゅうぶんに機能しています。
こよりが長いほど、燃焼時間も長くなります。ただし地震による停電の場合は火の取り扱いに十分注意し、決してその場を離れないようにしましょう。ちなみに火を消したあとのツナ缶は、いつも通りおいしくいただくことができました。
停電時、工夫次第で家庭にあるものがランタンやキャンドル代わりに役立つことがわかりました。とはいえ、やはり懐中電灯ぐらいは必ず常備しておきたいもの。これを機会に、電池の残量やストックも確認しておきましょう。
取材・文:ruum編集部
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