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人気お笑い芸人も学んだ! 吉本興業の名物講師に学ぶ、ビジネスでも役立つコミュニケーション術とは?

目次

思考スキル、他人とのコミュニケーションスキルは、ビジネスのあらゆる場面で役立つ。しかし、上手くできないと悩みを抱える人も多い。テレビで活躍するお笑い芸人のように振る舞えたら……。一度でもそう思ったことのある人たちに、読んでほしい1冊がある。

ナインティナイン、ケンドーコバヤシ、フットボールアワーら、数々の芸人を育ててきた吉本興業の漫才作家兼NSC講師・本多正識さんの著書『1秒で答えをつくる力――お笑い芸人が学ぶ「切り返し」のプロになる48の技術』(ダイヤモンド社)だ。

本書にある「限られた時間で自分の考えていること」を伝えるためのメソッドは、面接や打ち合わせなど、一般のビジネスシーンでも活用したくなるものばかりだ。

『1秒で答えをつくる力』(本多正識/ダイヤモンド社)

情報にほめてツッコんで「リアクション」力を鍛える

芸人見習いからプロの芸人までの段階別で、実際に本多氏が教えているレッスン内容を紹介する本書。ウォーミングアップとして、最初に紹介されているのは、物事への「リアクション」を鍛えるためのトレーニングだ。

本多氏がすすめるのは、雑誌やオンライン記事を読みながら「強制的にほめる」という制約を付ける方法。何らかの情報にふれる際「受け身でなんとなく読んでいるだけ」ではなく、「能動的にふれることで自然とリアクションできる頭」をつくるのが目的だ。

ただ、実際にはほめるだけではない。好きな雑誌やオンライン記事を見ながら「活字のレイアウトがきれい!」「文章がうまい!」とほめたあとは、正反対から「色のバランスが悪い!」「センスがない!」などと、ツッコんでみる。これを「1日1回」でも実践していくと、自分の考えで物事を見られるようになるそうだ。

話し上手になりたければ「結論1つ、短文3つ、装飾品3つ」を意識

どれほど話しても、相手にちゃんと伝わっていない気がする……。話すことに苦手意識を持つ人は少なくない。そんな人たちの共通点は「なにを一番に言いたいのかわからない、もしくはわかりにくい」だというが、打開するには「結論から逆算して話を進めるのが得策」だという。

話で重要なのは「なにを一番に伝えたいのか」だと、本多氏は伝える。例えば、恋人に「デートの場所」を提案するとき、どちらがよいか。本書にある、以下の例文を見比べてほしい。

「明日なんだけど、芸能人の○○が行ってて、友達もよかったって言ってたんだけどね、少し遠いけど渋谷にカフェがあって、そこ行かない?」

「明日なんだけど、渋谷のカフェに行かない? 芸能人の◯◯が行ってて、友達もよかったって言ってたんだけど、どう?」

初めに結論を述べているのは後者だ。本来、この話題で重要なのは「渋谷のカフェ」である。「芸能人の○○が行ってて」「友達もよかったって言って」という情報は話の「装飾品」でしかないが、話が得意でない人は、こうした「詳細を正確に伝えようとするところに意識が向いている」傾向もあるようだ。

では、どう対策するべきか。本多氏は「結論1つ、短文3つ、装飾品3つ」で話を構成するようすすめる。初めに「つらかった話」「恥ずかしかった話」などのテーマが提示され、トークを展開するバラエティ番組『踊る!さんま御殿!!』のように、結論ファーストにすれば「相手に伝わりやすい話し方」を身につけられるはずだ。

本記事で取り上げた内容のほか、本書にある全48個のトレーニングは、デキるビジネスパーソンを目指す人たちにも必ず役立つ。苦手な部分を克服して、自分を成長させたい。そう願う人たちにとって必携の一冊である。

文=カネコシュウヘイ
記事提供=ダ・ヴィンチWeb

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