映画『左様なら今晩は』で乃木坂46の久保史緒里が映画初主演!「ロケ場所の尾道の部屋からの眺めは最高にすてきでした!」
山本中学による同名ラブコメ漫画を乃木坂46の久保史緒里主演で実写映画化。久保は、本作が映画初出演にして初主演となる。物語は、同せいを解消したばかりの平凡なサラリーマン、陽平の前にピュアでウブな幽霊の女の子・愛助(久保史緒⾥)が現れ、奇妙な共同生活が始まる、ちょっと切ないラブストーリー。恋に不器用な陽平役に、『十二人の死にたい子どもたち』(2019年)、ドラマ「美しい彼」などで人気上昇中の若手・萩原利久がふんする。恋に憧れる愛助を透明感ある持ち味でナチュラルに体現した久保に、初の映画出演の感想を聞いた。
©︎2022 山本中学・少年画報社/「左様なら今晩は」製作委員会
――――今作が映画初出演にして初主演ということですが、映画の現場を体験した感想はいかがでしたか?
「以前から、映画の仕事をしてみたいという気持ちは強かったのですが、まさか自分が主演できる日が来るとは思っていなかったので、決まった時はすごく驚きました。『映画ってこういうふうに進んでいくんだ!』という新しい発見を吸収している間に、気が付いたら撮影が終わっていたという感じでした。主演らしく立ち振る舞うことが全くできなかったことが反省点ですね」
――陽平を演じた萩原利久さんの印象は?
「萩原さんには、私が座長らしくいられない分、ものすごく現場の空気をつくっていただいたなと思います。キャリアの長い方でいろいろな現場を経験されているので、現場での立ち振る舞いを拝見してすごく勉強になりました。けれども、普段は少年のような方でした。先輩ですが、まるで中学生のような無邪気さのある方で、そのギャップにびっくりしましたね(笑)。でも、そのおかげで私も緊張がほぐれました。お芝居でも引っ張っていただきましたし、本当に感謝しています」
――映画の舞台である尾道のロケーションも素晴らしかったですね。
「尾道という土地にすごく救われたなと思っています。愛助は外に出られない設定なので、ほとんど陽平の部屋の中での撮影だったのですが、ベランダから見える景色が本当にきれいでした。愛助のセリフでも『外の世界とつながれる唯一の場所じゃけえ』と言っているのですが、私自身もあそこから見る景色が本当に好きでした」
――そういう部屋を探してこられたスタッフの方もすごいですね!
「すごいと思います!スタッフの方から間取りの図面も見せていただいたのですが、みんなで『住みたい!』と話していました(笑)。尾道は坂が多いので、傾斜のあるあの感じもまた風情があるんですよね。そういう意味では、愛助が外の陽平に手を振るシーンもすごく良かったと思います」
――演じていて印象的だったシーンは?
「愛助が外に出られるようになったシーンです!終盤の撮影だったので、やっと外で撮影ができる!という自分自身の気持ちとも重なりました(笑)。防波堤のシーンは、すごく楽しかったのを覚えています。チームとしてのコミュニケーションもよく取れるようになっていた時期の撮影でした。愛助としては楽しいだけじゃない、感情がいくつも重なり合ったシーンだったのですが、それを頭で考えずにできた気がします。自分でも好きなシーンになりました」
――今回は原作がある作品ですが、原作を参考にした部分は?
「私が原作を読んで驚いたのは、クライマックスがとてもいい意味であっさりしているんですよね。この感覚を映画でも出したいと思いましたし、それをどう表現しようかということを一番考えたかもしれません。結構なテイクを撮ったのですが、監督からは要求が全くなかったので、自分に託されている気がして少し怖かったです。でも、クライマックスの撮影が序盤の方でしたら、『これで合っているのかな?』と不安になっていたはずですが、監督とも関係性ができていた終盤だったので、『自分のことも監督のことも、信じてやるしかない』と、何か一つ挑戦する覚悟ができたんです。自分の中で決意を固めて挑んだシーンでした」
――昨年辺りから本格的に女優のお仕事が増えている久保さんですが、お芝居に感じる魅力とは?
「『3人のプリンシパル』(2017年の乃木坂46 3期生の初公演)という舞台に出るまでは、まさか自分がお芝居の道に進むとは思っていませんでした。この舞台をきっかけに演技を続けていきたいなと思ったのですが、私の場合はそこからが長かったんです。グループのメンバーと一緒のお芝居の仕事はありましたが、個人ではオファーがなく『向いてないんだな』と、心が折れそうになったこともありました。でも、去年から舞台もドラマも1人で出る機会を頂けるようになりました。今思えば、外に出る前にグループでの経験ができたことで、今があるんだなと。すごく大事にしていただいていたことに気が付きました。そんな中でも、初主演、初映画が高橋監督の座組で良かったなと思っています」
――ご自身の理想の女優像は?
「今は乃木坂46に在籍しながらやらせていただいているので、在籍中の目標は、アイドルの枠組みに収まらない存在になりたいとずっと思っています。だからこそ、『アイドルがこの役をやるんだ!』と驚かれるような役にどんどん挑んでいきたいですね。女優のスキルとしては、自分で考えられる人になりたいです。台本を読んで『こういう考え方もあるな』というパターンを何個も出せるような。自分で考えることを楽しいと思えるような役との向き合い方をしていきたいです」
――最後に、お部屋のこだわりポイントを教えてください!
「私の部屋は、メンバーに驚かれるくらい本当にモノがないんです。物欲が全くないので、お部屋もスッキリしています(笑)。でも部屋に置く物には愛着を持ちたいので、1つの家具を買うだけでも1年くらい悩んでしまいます。家族として迎え入れる覚悟で家具を選んでいるんです(笑)。なので、部屋にある物は全部こだわりのある物ばかりですね」
取材・文=本嶋るりこ 撮影=皆藤健治
インフォメーション
『左様なら今晩は』
2022年11月11日(金)より全国ロードショー
同せいしていた恋人に出て行かれてしまった陽平は、独りぼっちで部屋で過ごしていた。すると、目の前に突然、白いドレスを着た幽霊の女の子・愛助が現れる。陽平がこの部屋で暮らし始める前からここにいたという彼女は「ずっと陽平を観察していた」と語り、陽平の恋に上から目線でダメ出しをする。陽平は初めこそ愛助を除霊しようと策を練るが、全く幽霊とは思えない純粋な愛助の存在にいつしか心を許していく。
久保史緒里
くぼしおり●2001年7月14日生まれ、宮城県出身。2016年、乃木坂46の3期生としてメンバーに加わる。以降は、音楽活動の他にも舞台やモデル、女優など幅広い分野で活躍。2017年からはティーン誌「Seventeen」(集英社)の専属モデルに。2021年に「クロシンリ 彼女が教える禁断の心理術」で連続ドラマ初主演を果たし、同年には舞台「夜は短し歩けよ乙女」でW主演。2022年に入ってからも舞台「桜文」で花魁役を熱演して話題を集めた。ラジオ「乃木坂46のオールナイトニッポン」のメインパーソナリティーも務める。今後の出演待機作として、映画『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』が2023年公開予定。
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<応募締め切り>
2022年12月19日(月)9時59分